時の河……TVアニメ『横山光輝 三国志』オープニング:FENCE OF DEFENSE
1991年10月から1992年9月までテレビ東京系で放送された『横山光輝 三国志』と、オープニング曲の『時の河』のご紹介です。
タイトルの通り、 横山光輝の『三国志』のアニメ化作品です。
放送時のタイトルを覚えていませんが、次回予告では『アニメ三国志』と呼んでいたような気がします。
原作の原作である『三国志演義』は、陳寿が著した歴史書『三国志』などをもとに、明の時代に書かれた歴史小説です。
中国史の後漢時代(25年~220年)の末期、皇帝が力を失い武将たちが乱立し権力闘争を繰り広げる戦国時代から、後漢の滅亡後、魏・呉・蜀の三国がそれぞれ漢の後継を自認し統一を目指して戦いを繰り広げ、最終的に新たな王朝が成立するまでを描いています。
中国の四大奇書の一つとして知られ、日本でも親しまれています。
横山光輝の『三国志』をきっかけに三国志の世界に興味を持った人も多いのではないでしょうか。
後漢時代――西暦180年の中国。
腐敗し乱れた政治・飢饉や天災などによって人民は苦しんでいました。
太平道の教祖・張角らが漢打倒のために引き起こした黄巾の乱でしたが、やっていることは山賊のそれと変わりなく、人々は苦しみ、さらに混迷の度合いを深めていきます。
そんな現状を憂いている一人の若者――玄徳がいました。
彼は漢王朝に繋がる高貴な血筋の出でしたが、今は極貧生活でした。
玄徳は、混乱を収め、人民を救うことこそが天命と信じ、義兄弟の契りを結んだ関羽、張飛とともに、漢王朝再興に向けて立ち上がります。
宮廷では辺境の将軍に過ぎなかった董卓が宮廷内の権力闘争に乗じて政治の実権を握りますが、側近の呂布に殺害され、しかしその呂布も都から追い立てられてしまいます。
その後、権力を握ったのが曹操でした。
強大な力を持ち皇帝をないがしろにする曹操に、玄徳は仁徳と礼をもって関羽、張飛、趙雲といった豪傑や、孔明のような軍師を味方に引き入れ、漢王朝再建に向けて立ち向かいます。
蜀の滅亡まで描いていた原作に対し、アニメでは赤壁の戦いまでで終わりますので、少々物足りない感じが残りますが、アニメでは原作では描かれなかったりさらりと流されていた部分も詳しく描かれていたり、アニメの方が作画の頭身が伸びキャラクターが格好良くなっていたりします。
リアルタイムでアニメを見ていた年代の人にとっては、アニメと原作漫画が三国志演義のイメージという人が多いかもしれません。
『横山光輝 三国志』の初代オープニングに起用されたのがFENCE OF DEFENSEの『時の河』でした。
命のつながりが歴史を刻み、時を紡いでいく――無限の時の繋がりと拡がりを感じさせる歌詞と曲調の、壮大な三国志アニメに相応しい、力強い曲です。
時の河(CD)
時の河 (Live, exciting remix version) - FENCE OF DEFENSE(iTunes)
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