RADICAL DREAMERS 〜盗めない宝石〜……PS用ゲーム『クロノ・クロス』エンディング:みとせのりこ
記事を書いていると、あれからもう○年も経っていしまったのだな・・・・・・しみじみ思うことが多いです。
と言うより、しみじみ思うために書いているのかもしれませんが。
ご紹介する『RADICAL DREAMERS 〜盗めない宝石〜』は、PlayStation用ゲーム『クリス・クロス』のエンディングテーマでした。
PlayStation2の発売が迫っていた1999年11月末に発売されたタイトルで、その美麗なグラフィックは、PlayStation最高レベルでした。
1995年に発売されたスーパーファミコン用ゲーム『クロノ・トリガー』の続編という位置づけのこの作品。
壮大な世界観とストーリー、物語を盛り上げる素晴らしい音楽、独特のバトルシステム、仲間にする事が出来る膨大な数のキャラクターたち――概ね高い評価を得たゲームでした。
しかし、名作の呼び声高い『クロノ・トリガー』の続編として常に比較されたことが評価に大きな影を落としたのか、販売本数では遠く及ばず、自分の周りでは「いいゲームだったと思うけれど、クロノ・トリガーの続編という位置づけで無かったらなぁ……」というのが専らの感想だったように思います。
ストーリーの肝は二重構造の世界。
舞台は、『クロノ・トリガー』から約20年後の世界。
主人公のセルジュは、自分が存在していない世界に迷い込んでしまいます。
この世界の影でうごめく者たち。
この世界のバランスを取っている「神」のような存在。
そして、自分の存在が、世界に与えた影響を知る事になります。
セルジュと仲間たちは世界の真実に迫り、そして「黒幕」たちを滅ぼします。
しかし、その更に向こう側では、“生まれななかった””無かったことにされてしまった”無数の”世界と未来”を吸収し、時を超越した存在に進化した時を喰らう者=ラヴォス(前作のラスボス)の存在があり、時の彼方での最終決戦に挑むことになります。
複雑な世界のため、理解するのはなかなかに難しく、とっつきにくいゲームと感じた人も多かったのかなぁ、とも思ってしまうこのゲーム。
さらに、時折登場する前作のメインキャラクタターたちが既に死んでいることを暗示させ(というより既に死んでいる)、前作ファンとしては暗鬱な気分になったとしてもおかしくは無いですね。
ただ、それも無数にある未来の一つ、ということなので、全ての未来でそうなったわけでもない……ということのようですが。
無事、時を喰らう者を倒した主人公たちは、それぞれが在るべき世界へ、記憶を失い戻っていきます。
それは主人公も例外ではなく、元いた自分が生きている世界へと戻ります。
ただ一人、ヒロインのキッドを除いて――。
彼女は、これから過去に戻り、世界が分岐するきっかけとなった時――死にかけたセルジュを救うという使命を果たさなければなりません。
それを成し終えた彼女は、もう「一緒に旅をしたセルジュ」には会えません。
助けたセルジュが成長したとき、一緒に冒険をするのは、この時代に生きているキッドに他ならないからです。
しかし、彼女は無数にある世界の何処かで、かつて「一緒に旅をしたセルジュ」と出会えると信じて、果てしない旅に出ます。
「会いに行くからさ
世界中探しても
いつか、きっと
きっと」
そんな台詞で締めくくられ、始まりの場所を髣髴とさせる海岸を見つめるキッドの横顔でエンディングムービーは終わります。
そんな切ない物語の終わりを、みとせのりこさんの透明感あふれる歌唱で、しっとりと聞かせてくれます。
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