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冒険彗星……TVアニメ『テイルズ オブ ジ アビス』エンディング:榎本くるみ





2008年10月から2009年3月にかけて放送された『テイルズ オブ ジ アビス』と、エンディングの『冒険彗星』のご紹介です。
2005年にナムコから発売されたPlayStation2用RPG『テイルズ オブ ジ アビス』のアニメ化作品です。

舞台となる世界では、対立するキムラスカ・ランバルディア王国とマルクト帝国の2大国の間で、危うい均衡状態が続いています。
王家にも繋がる公爵家の一人息子・ルークは、七年前にマルクトに誘拐されたことがありました。
全ての記憶を失って戻ってきたルークは、二度とそのようなことが起きないようにと屋敷の中に軟禁され、世間というものを全く知らずに過ごしていました。
従姉妹で婚約者のナタリアや幼馴染のガイなど良き友人に囲まれ、楽しみは師匠であるヴァンとの剣の稽古という日々でした。
そんなある日、ヴァンの命を狙ってティアという少女が襲撃してきます。
ヴァンを助けようとしたルークは、ティアとともにマルクト帝国のどこかわからない地へ飛ばされてしまいます。
ティアとともに家に戻るために旅を始めたルークは、マルクス帝国の軍人ジェイドやローレライ教団の導師イオン、その従者のアニス、聖獣チーグルの子供のミュウなどと出会います。
故郷へと戻ったルークは、国王からある任務を託されます。
常々、英雄になりたいと思っていたルークは、それを受け入れ瘴気が充満し人々が苦しんでいる鉱山都市アクゼリュスに、ガイやナタリアを含めた仲間たちとともに向かうことになります。
そこでヴァンと再会し、瘴気を消すための偽の手段を吹き込まれ、それを実行に移し、結果数万人の命を奪ってしまいます。
その結果と向き合えず、「師匠が悪いんだ! 俺は悪くない!」と自分の責任を否定しようとするルークは、その旅の途中での傲慢な言動もあり、ついに仲間から見限られてしまいます。
自分の近くに残ってくれたのがミュウだけという状況の中、ヴァンの仲間だったアッシュという男を通じてルークは自分という人間が何者であるかを知り、更なる衝撃を受けます。
そして、自ら変わることを決意し、自分の髪を切り、再び彼らの仲間になるために動き始めます。
ルークは、ヴァンたちの企てを防ぐための旅を通じ、死と向き合い、自分が生まれてきた意味を自分なりに見出していきます。
 
原作ゲームに比較的忠実に制作されたアニメです。
主人公の成長を描き、世界を救う、RPGが原作らしい王道ストーリーになっています。
個人的には初めの頃は傲慢で世間知らずな主人公の言動にストレスを感じてしまい、中盤にかけて仲間メンバーの抱える事情が明かされストレスを感じてしまい、重くシリアスな物語のオンパレードに疲れるアニメだったという印象が残っています。
ストーリーに重点を置いている分、バトルシーンは短めで、スカッとした場面があまりなかったのも、疲れるアニメという感想にさらに拍車をかけています。
全体的に駆け足で話が進んだ印象ですが、それでも2クールでは短かったかなぁ、と感じます。
主人公と視聴者に強烈なトラウマを植え付けたアクゼリュス崩落も、後のストーリーを見れば、あの場面でルークを責められる人間がどれだけいたのか。
状況をほぼ予想していながら黙して語らずを貫いたジェニスや、非難の矛先が導師イオンに向かうことを嫌って徹底的にルークを糾弾したアニス。
さらにルークが他の誰よりも信頼を置き――そうなるように仕向けられ続けた――ヴァンの言だからこそルークも従ったのであって人を殺す意志は全くなく、一番の元凶がヴァンであり、ルークも被害者の一人なのは間違いないことで。
アクゼリュス崩落については後々のフォローを丁寧に描いてほしかったなぁと思っています。
何万人もの命を奪った自責の念と、仲間たちからの信頼を取り戻すため、事件の後は、周りに気を使ようになり好青年になったルークですが、他者の為なら自分の命を顧みない言動や、自分という存在を軽く考える傾向が目立つようになります。
事件をきっかけに成長した、と言えば聞こえはいいかもしれませんが、その後の彼の姿は成長って何なんだろう、と思わされます。
なんだか長々と書いてしまいましたが、自分はこのアニメ、好きだったんだろうか、嫌いだったんだろうか……。
テレビアニメという形になったことで、ゲーム以上に生々しく感じた面があり、ゲームでも生理的に受け付けなかった部分が、一層受け付けなかったように感じています。



テレビアニメ『テイルズ オブ ジ アビス』のエンディングに起用されたのが、榎本くるみの『冒険彗星』でした。
特設サイトによればMORが大元の楽曲を作り、BUMP OF CHICKENの藤原基央がMOTOO FUJIWARAの名義でプロデュースした曲とのこと。
シンガーソングライター榎本くるみのシングルでは初めてほかのアーティストから提供された楽曲でした。
スピーディで聞き入ってしまうメロディの曲ですが、歌詞の内容は別々の道をいう二人が離れることで気づく色々なこと、という感じの少し切なく胸に来る内容です。
出会うことのない旅路を行くけれど、思いがつながり、始まりの地で出会えたら……。
そんな希望を感じる世界が、アニメの世界にもよく合った良曲です。


冒険彗星(CD)
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プロフィール

SHIN

Author:SHIN
鳥取県東部の田舎町在住の40歳。

この年齢になったせいか中高生の頃に聞いていたような古いアニメソングばかり聞いているような気がします。
若かりし頃、こんな曲もあったな――と古い記憶を呼び起こしながら書いております。
拙いブログですが、お付き合いいただければ幸いです。

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