さよならの夏 〜コクリコ坂から〜……劇場アニメ『コクリコ坂から』主題歌:手嶌葵
2011年7月に劇場公開された『コクリコ坂から』と、主題歌の『さよならの夏 〜コクリコ坂から〜』のご紹介です。
原作は『なかよし』に1980年の1月から8月まで掲載された佐山哲郎・原作、高橋千鶴・作画の同名漫画です。
スタジオジブリ制作、宮崎吾郎監督の2作目の監督作品でした。
舞台となるのは1963年(昭和38年)、初夏の横浜。
女子高生の松崎海は、海の見える丘に建つ"コクリコ荘"で生活しながら、毎朝庭に旗を上げていました。
これは朝鮮戦争で機雷に触れて死んだ船乗りの父親を偲んでのことでした。
時は、戦争から18年が経ち、高度経済成長が始まろうとしていた時代。
東京オリンピックを目前に控え、新しいものが素晴らしく、古いものは全て壊してしまえ、という時代。
海の通う高校でも、明治時代に建てられ、部室棟として使用されている通称「カルチェラタン」の取り壊しの是非を巡って、ちょっとした騒動になっていました。
海は、取り壊し反対を訴えている風間俊と知りあい、互いに淡い恋心を抱くようになります。
暴力的な方法で取り壊しを阻止しようとする反対派に、海はカルチェラタンの大掃除を提案し、学校を巻き込んだ大掃除作戦が実行に移されます。
しかし、ある時から俊の海に対する態度がよそよそしくなっていきます。
実は俊は、海の父親と自分の父親が同じ人物であることに気付いてしまい、これまで通り良い友達でいようと、海に告げます。
互いに惹かれあっていながら、どうにもならない事情により結ばれることのない海と俊の微妙な距離と、歴史建造物の保存運動。
ストーリーはやや地味に感じたり、ご都合主義のように思える海と俊の恋物語の帰結にちょっともやっとしたものを感じたりしましたが、昭和の匂いを漂わせながら、爽やかな青春を描いたアニメだったと思います。
正直、このアニメを好きになれるかどうかは、このアニメで描かれている昭和の雰囲気を好きになれるかどうかであったように感じます。
ただ個人的な意見としては、学生運動を美化するような作品はあんまり好きにはなれません。
『コクリコ坂から』の主題歌が、手嶌葵の歌う『さよならの夏 〜コクリコ坂から〜』でした。
1976年の森山良子の歌った楽曲『さよならの夏』のカバーでした。
手嶌葵の綺麗な歌声で、聞き惚れてしまいます。
過ぎ去った遠い過去の、去ってしまった大切な人に思いを巡らせ、少し切なさを感じる名曲です。
さよならの夏~コクリコ坂から~ - 手嶌葵(iTunes)
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