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悲しくてやりきれない……劇場アニメ『この世界の片隅に』オープニング:コトリンゴ



2016年11月に劇場公開された『この世界の片隅に』と、オープニングの『悲しくてやりきれない』のご紹介です。
原作はこうの史代が『漫画アクション』に連載していた同名漫画です。


昭和19年2月。
広島市江波で生まれ育った18歳の浦野すずは、20㎞離れた呉の北條家の若者のもとに嫁ぎ、北條すずとなります。
いつも好きな絵を描いてばかりで、のほほんとした生活を送っていた少女は、一転して一家を支える主婦に。
夫となった周作とその両親、夫と死別して実家に戻っていた義姉の径子と姪の晴美と周りの人たちにも恵まれ、日々の暮らしを積み重ねていきます。
時は戦争の只中。
配給の食料も減っていき、時に空襲に怯え、時に憲兵に睨まれることもあり。
創意工夫でもって食卓を賑わわせ、持ち前の楽天的な性格にも助けられながら、そんな日々の中に楽しさや幸せを見出しながら積み重ねていきます。
しかし、すずの暮らす呉は、日本海軍の要である軍港があり、米軍による激しい空襲に晒され、街も燃やされます。
そして、昭和20年の夏を迎えます。

呉軍港への空襲は昭和20年3月と7月に複数回にわたって行われました。
また、周辺地域にも何度も空襲が行われています。
そして、8月6日の原爆投下。
歴史的な悲劇を作中に組み込んではいますが、戦時下の些細な日常を、一人の女性の姿を通して描いた作品でした。
同時に、大切な存在を次々と失いながら、懸命に生きようする女性の姿も。
画面に映る世界は自身が生きたことも想像もつかない世界なのですが、不思議な懐かしさを感じます。
そして、戦後というのは、あの辛い時代を必死で生き抜いた人たちが築き上げたものだということも改めて感じます。
決して「反戦」を前面に押し出した戦争映画ではありませんが、見終わって何気ない日常の大切さを感じさせられた作品でした。



『この世界の片隅に』のオープニングで流れていたのが、コトリンゴの歌う『悲しくてやりきれない』でした。
ザ・フォーク・クルセダーズが1968年3月に発売した楽曲を、コトリンゴが2010年にカバーしたものを、映画にあわせてアレンジしたものです。
昭和のよきフォークのメロディに、どこか感傷的に感じる楽曲が、コトリンゴのふんわりした歌唱で、独特の雰囲気のある楽曲に仕上がっています。


悲しくてやりきれない - コトリンゴ(iTunes)


悲しくてやりきれない(Amazon MP3)

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SHIN

Author:SHIN
鳥取県東部の田舎町在住の40歳。

この年齢になったせいか中高生の頃に聞いていたような古いアニメソングばかり聞いているような気がします。
若かりし頃、こんな曲もあったな――と古い記憶を呼び起こしながら書いております。
拙いブログですが、お付き合いいただければ幸いです。

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